🎄女子3人、クリスマスのトロント旅

― セントローレンス・マーケットで味わう冬の記憶 ―

昨年のクリスマス、私たちは女子3人でカナダ・トロントへ旅に出た。
目的のひとつは、地元の人にも観光客にも愛されるセントローレンス・マーケット
冬の冷たい空気の中、赤いマフラーを巻き直しながら向かったその場所は、想像以上に温かく、にぎやかだった。

マーケットの扉を開けた瞬間、
スパイスの香り、焼きたてパンの甘さ、チーズやハムの濃厚な匂いが一気に押し寄せてくる。
「もう全部食べたいんだけど!」
誰かがそう言って笑うと、3人同時にうなずいた。

名物のピーミールベーコンサンドを頬張りながら、
「これ、日本じゃ絶対食べられないよね」
「寒いからこそ、余計においしい」
そんな他愛ない会話が、旅の時間をゆっくり溶かしていく。

マーケット内はクリスマスムード一色。
小さな装飾や、さりげなく置かれたリース、
店員さんの「Merry Christmas!」という声が自然に耳に入る。
観光地なのに、どこか“暮らしの中”にお邪魔しているような感覚が心地いい。

外に出ると、トロントの冬空は澄み切っていて、
歴史あるレンガの建物がやわらかな光に包まれていた。


写真を撮り合いながら、
「この瞬間、ずっと覚えていたいね」
そんな言葉が、誰からともなくこぼれる。

豪華な観光よりも、
派手なイベントよりも、
こうして一緒に歩いて、食べて、笑った時間こそが、
この旅で一番の贈り物だったのかもしれない。

クリスマスのセントローレンス・マーケット。
それは、寒さの中で見つけた、

あたたかな記憶の場所だった。


\ 最新情報をチェック /